業務用電力と高圧電力の違いはなに?それぞれの特徴と用途を解説
電力の契約プランにはさまざまな種類があるため、施設の規模や使用目的に応じて適切なプランを選ばなければなりません。特に業務用電力と高圧電力は、オフィスビルや商業施設でよく使用されている電力プランで、その違いを理解しておけば運営の効率化やコスト削減に役立ちます。
本記事では、業務用電力と高圧電力の定義や特徴、そして違いについて分かりやすく解説します。どのような電力プランを契約すべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
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業務用電力とは?
業務用電力は、オフィスビルや病院、ショッピングセンターなどの需要家向けに提供される高圧電力の一種です。契約電力は50kW以上であるため、以下のように使用電力量が多い施設で活用されています。
- 飲食店
- オフィス
- スーパー
- 百貨店
- 病院
- ショッピングセンター
一般家庭用の電力よりも大きな電力需要に対応しつつ、工場や倉庫などの産業用電力ほどの大規模な設備を必要としない中間的な位置づけです。さらに業務用電力は、一般家庭用電力と比べて料金設定が割安になっていることが多いため経済的ですが、電力使用が多くなる夏場に料金が高くなるといった特徴が見受けられます。
高圧電力とは?
高圧電力の契約電力は50kW~2,000kWで、商業施設や工場などの中小規模の施設に向けて提供される電力サービスです。高圧電力は6,000V以上の高い電圧で供給されるため、通常の低圧電力よりも多くの電力を効率的に供給することができます。ただし通常の電気機器を安全に使用するには、需要家側の敷地内に変圧設備を設置し、使用する前に送電された高電圧の電圧を下げる必要があります。
業務用電力と高圧電力の違い
業務用電力と高圧電力にはいくつかの大きな違いがあります。電力を効率的に供給しながらできるだけコストを削減するには、それぞれの特徴を理解したうえで適切な電力契約プランを選ぶことが大切です。
施設規模の違い
業務用電力と高圧電力の違いとして使用される場面や施設の規模が挙げられます。業務用電力は、オフィスビルや病院、百貨店などの商業施設で使用されることが一般的です。これらの施設は、一般家庭よりは大きいものの大規模工場よりは少なめの電力を必要とします。
その一方で高圧電力は、工場で必要となる電力を供給するために使用されるのが主流です。これらの施設では、大量の機械設備や広大な空間の空調などを稼働させなければならないため、膨大な電力を必要とします。
契約電力の違い
契約電力とは、電力会社と事前に契約した最大電力使用量のことを指し、契約する電力量に応じて基本料金が決まります。業務用電力を含む高圧電力の契約電力は50kW~2,000kWと幅が広いため、「50kW以上500kW未満」「500kW以上2,000kW未満」の契約形態が違う2種類に分けられています。
このような高圧電力の中で、オフィスビルや病院、ショッピングセンターなどを需要家として供給される電力のことを業務用電力と呼びます。
料金プランの違い
業務用電力の料金は、「基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で求められます。業務用電力の場合、電力需要が高い夏場の料金が比較的高額になる季節変動型のプランが主流です。一方で高圧電力は、契約電力の大きさによって料金を「実量制」で決めるか「協議制」で決めるかが分かれており、「協議制」場合は、エリアごとの送配電を担当する会社と契約電力を協議によって契約するなど、より複雑な料金体系となっています。
消費電力や施設の規模に応じて電力の契約メニューを選びましょう
本記事では、業務用電力と高圧電力の定義や特徴、そしてそれぞれの違いについて解説しました。適切な種類の電力を契約することで、コスト削減や効率的な電力利用が可能となるため、業務用電力と高圧電力の違いを理解することは、事業者にとって非常に重要です。
一般的にはオフィスビルやスーパーでは業務用電力、大規模な工場では高圧電力が適しているとされていますが、それぞれの消費電力や設備の規模に応じて適切な契約プランを検討してみてください。
高圧電力についてのお問い合わせは → 株式会社情熱電力まで